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ガール・オン・ザ・トレインは女の物語 [映画]

ブログを書くという意味は分かる。が、

時々、ブログを書くことに何の意味が

あるのかという疑問に憑りつかれる。

それこそ <なぜは なぜ「なぜ」

なのか>という、その前提で意味の

ない疑問なのだが、一種の知的ゲーム

なのだろう。疑問のための疑問に興趣

を感じるらしい。

雨が降っている。雪が降ると街は

雪景色になり、興趣が盛り上がり、

白くなった街は幻想的にさえ見える。

雨はそこへ行くと人気がない。

濡れれば風邪をひいたりと、碌な

ことがないから。子供の頃は雨に

濡れるのは楽しいことで、一種

イベントであって、泥んこ遊びを

しているようだった。

土や水に塗(まみ)れることが

楽しいのは昔は本能のようだった

と感じたのを覚えている。

長靴を履かせられたが、その長靴

に雨が入って、また泥濘に入って

バシャバシャやっていると、長靴

の中も水でグチャグシャになるが、

それも面白がった。それが足が

気持ち悪い、という感触に変わっ

たのはいつ頃からだったのだろう。


どこかで見たのだが、子供から

母親、その他学生・青年男女など

公園にいる人たちが全員、発達

障害者かHSPと軽い神経異常者

で、それを掻き分けるように

公園を通り抜けようと駆けるよう

に足早に進むのだが、こんなに

誰も彼もが不定愁訴な病人に

なったのだという想いに囁かれて

いた。ちょっと考えた思いつきで

もあったかと記憶していたが、

曖昧であることから、起き抜けの

夢でもあったようだ。日本も世界

もそんな状態なのだ、とその証拠

を見た想いだった、あれは何だっ

たのだろう。



この間、久しぶりにレンタルで

DVDで「ガール・オン・ザ・トレ

イン」を観た。一度TVで観たのだ

が、そのストーリーは忘れたが、

記憶喪失と心理的な病理があって、

その印象に惹かれ、また観たいと

思った。その雰囲気に惹かれたのが

最も観たいと思った理由だった。

それはその雰囲気で小説を構想して

みたかったからだ。その一種病的で

心理劇なストーリーなら構想する

だけで楽しいだろうと思ったからだ。

「ガール・オン・ザ・トレイン」

はその意味で日常瞑想の嗜好だった

気がする。

しかし、見終わってみると、生んだ

赤子をバスタブで一緒にいて眠って

しまい溺れさせたため死に、その

トラウマで妊娠したくなくなった

主婦が、殺害されるという事件なの

だが、その犯人の元妻がアルコール

中毒から抜けて、記憶を取り戻し

ながら犯人に気づくというストー

リーだった。

その元妻が会社に通っていた列車

から見える家で、元住んでいた家

の隣?の主婦に起こった惨劇だっ

た。ストーリー進行の4分の3で

結末が見えたし、思ったよりも

意外性がなく、心理の興奮を引き

起こす葛藤劇も謎が弱くて、思っ

た予想通りに終わってやや落胆

した。

つまらなくもなかったのはどうし

て?と考えて思い当たった。

これは女性の監督が撮った映画ら

しく女性の映画だった。女性の

子育てや妊娠への不安、男の浮気

やパワハラへの反発というものが

この映画の底の感情にあった。

その視点で観れたので、その部分

で退屈しなかった。

アマゾンのDVDのカマスタレビュー

でそのつまらなさを書いたのが

あったが、いかにも男性の意見だっ

た。彼は犯罪映画として観たので、

それほど謎でも複雑でもない、見か

けの犯罪ドラマとしてしか観なかっ

たので退屈したのだ。女性の視点が

ないという、ふつうの男性評だった

わけだ。

それでこれを男性版の「マン・オン・

ザ・トレイン」のような趣向で構想

してみようとした僕の計画は頓挫

した。嘘ばかりつくのは女性の心理

描写の方がよく似合って味を出す

ので、男性を主人公にした場合、

まったく違う趣向でストーリーも

心理も変更しなければならないだ

ろう。そこまでこだわるつもりは

ないのだ。

この世の男も女も、お互いをよく

理解しているわけではない。だから、

世界の文化が歴史的に女性傾向に

なっても、男性側の暴力傾向が終わ

るのでもない、という決着になる。

身近な男女でさえ男女格差とか、

男女平等とか言っているのは、それ

だけ男女間で互いに理解が達成

されていないことを示している。

それで世界平和とかプラカードを

掲げても、そんな大見得を切る前

にまず解決すべきことが前提とし

てあるんじゃないの?と思って

しまう。



Girl on the world 

Man on the world 

東西の世界のように無尽蔵にも

深い歴史的無理解が横たわって

いそうじゃない?




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