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泣けばいいは夕暮れまで [詩]

僕には何が許されているんだ

ろうか。思いついた言葉の意味

を知りたいと思う。できること

はいくらでもあり、なんでも、

と答えても反応はないだろう。

孤独のベールは見えないものだ

と今知ったような気がする。

かが恋しい。

誰かが好きだったという日記の

1頁のようなものが目の前に

開かれて、それは初めてのつも

りなのに、いつも歴史の匂いが

した、と答えてしまう。

僕はなぜか、帰って来た、という

空気に包まれてしまう。ここに

毎日居るのに、なにを言っている

のか、誰も僕がその想いにあるの

を知らないではないか。

それとも皆、知っているのだろうか。

それは優しい気がする。

近づいてくる君のすり足の音、・・

だろうか。

誰も僕を救わないだろう。それは

いつもわかっているつもりだから、

それを尋ねようとは気にしたこと

もなかった。そうだろう、そうな

のだ、その時に孤独のベールが見え

たのだ。幾重にも、幾重にも、うす

い灰色のベールが揺れる布のように

重なって、僕のゆく道に並び、並び

続けていた。

それは普段はまったく気づかない

もので、触ろうとする前に消えて

しまうので、触ることがなかったし、

記憶に残ることもなかった。

それはもう孤独の役目を終えた残骸

のようなもので、さらさらと乾いて

いた。誰かが着ていた抜け殻のよう

でもあった。

誰かが誰かを愛した記憶でもあった

ろうに。涙の一筋さえ見つけられな

かった。


どこかで人は自分の過ごしてきた

過去に戻ろうとするものなのだろ

うか。

たとえ、そこに確かな思い出が

なくても、その温かい皮膚の下に

体を横たえようとするものなのだ

ろうか、誰も聴かなくなってしま

う民話のように。



Run A Way・・

それでも 遠ざかる 

なぜに  遠ざかる 

涙を 救おうとして? 

それなら 

泣けばいい ものを 

遠くに  ささやくように 

聴こえるようになった 

君の  声  

力強く  元気な 歌声も 

友だちを  励ました 

あの声 



遠くなった 

膝の上に 右手を 

置いた 

震える 歌声が 

手のひらを 伝わるよう 

君が  好きだ 

と  言いたかった 

それは  でも  

お互いに  わかっている 

そのつもりでも 

そのほうがいい  と 

思ったりした 



静かに  坐り 続ける

なにもない  この時 

この場所を 満たすものは 

なにか 

いつから  落ち込めないように 

深淵の底から  ジャンプを 

しなくていいように  

なったのか  

こんなに 自分の好きな

積み木細工をするように 

日々は  変わったのは

日々は  朝と  夜のように  

変わっていない  



狂気や 歪みは  いつも 

遠ざけてきた  のが 

よく  わかる  

自分を見る 眼が

狂うのが  怖かった の 

だろう 

健康ナンテ  わかって 

いなかったのだろう


フーゥ 息を

吹きかけるように 

僕の  魂が  消えて

燃え尽きる 

そうして  闇夜で 

魂ナンテ  なかった と 

知るのだろう 



あの人は  知ってる人じゃ 

ないが 

歴史の 幌馬車に 

乗るそうだ それは 

長い  旅  

おたっしゃで 

あの人は  誰だったの 

だろう 



縦に 飛行ランプが 光る 

夜間航空は  あれは 

航空機では  

ないの だろう 

もう10分も 同じ空の 

その位置に 

やはり  あれが 

金星 なのだ 


わからないものは 

わかりやすいものを ほんとうに 

知るための  望遠鏡だ 

わかりやすいものに  安心は 

終わりを 告げることだ 

遠回りだが  厳選した 

なにかを  知る喜びは 

わかりやすさを 

一層 きちんとした光で 

その背後の 陰影を 

確かめさせて

照らし 出す 

一度でいい  その  

知る喜びに  包まれるのは 

それで “知るとは” なにか 

を  知るから 



家が 恋しいかい 

一時期の  棲み処と 

思っていたが 

20年以上に 

どこかに  居続けるのは 

得意では なかった 

好きだった放浪も 

旅に 化けてしまって 

生活への  要求が  

増えすぎて しまった 

しまったと 思ったが 

もちろん  もう遅い 



だから  そうなってしまうと 

冒険を  するようには 

心も  体も 

動かない 



Run A Way・・

それでも 遠ざかる 

なぜに  遠ざかる 

涙を 救おうとして? 

それなら 

泣けばいい ものを 

遠くに  ささやくように 

聴こえるようになった 

君の  声  

力強く  元気な 歌声も 

友だちを  励ました 

あの声 



遠くなった 

膝の上に 右手を 

置いた 

震える 歌声が 

手のひらを 伝わるよう 

君が  好きだ 

と  言いたかった 

それは  でも  

お互いに  わかっている 

そのつもりでも 

そのほうがいい  と 

思ったりした 



静かに  坐り 続ける

なにもない  この時 

この場所を 満たすものは 

なにか 

また 新しい日に なるの

だろう 

次に 泣くのも  

次に  涙を 救うのも 



Run A Way・・

それでも 遠ざかる 

なぜに  遠ざかる 

涙を 救おうとして? 

それなら 

泣けばいい ものを 

遠くに  ささやくように 

聴こえるようになった 

君の  声  

力強く  元気な 歌声も 

友だちを  励ました 

あの声 



遠くなった 

君を 叫ばせなかった 

だろう?

弱味を 見せてくれ 

そういう時期も 

(手段も) 

あるのだ 

ないものを  あるように 

恐れないで 

恥ずかしがって くれ 





ああ 

これが 僕の

声  

なのだな  
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